仏様のご紹介

巡錫中のお大師様が一人の機織の娘に、少しばかりの布を求められた。娘は、惜しげもなく織っていた幡（はた）を裁ち切り大師に献じた。
心打たれた大師が願いを聞くと戦によって負われる身である不安から逃れたい。
両親の菩薩を弔う為にも仏門に入り精進したいと言う。
早速大師は、慈悲深い千手観音を刻み得度出家をほどこし修行を終えた娘に最後の秘密灌頂を授けたところ、その身のまま千手観音に化身し苦しむ人々を救済していった。
幡（はた）を切って供えた寺が切幡寺である。
また、娘が悟った姿が千手観音であった事から、そのまま御本尊となった。
その阿波の国切幡寺から勧請された御本尊は、女性の強い味方であり、慈悲深く、大願成就、厄除けの観音様です。
千手観音様は、観音様の王様でもありその慈愛救済のご加護は菩薩一と言われ、あらゆる願いを聞き入れてくださる菩薩様です。
当山の仏舎利塔には戦国時代より人々の命を救い続けたと伝えられる秘仏の延命千手観音様も寺宝として祀られている。